【サディズム】
  もっとも疑り深い性癖。愛情を常に確認しつづけなければいられない性質。相手を傷つけたり、屈服させたりして、それでも自分を愛しつづけていることを確認したがる。時には、他人に譲ったり捨てたりもする。それは、それでも、自分のところにもどって来ることを確認したいからなのである。

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  【猿轡】
  人には誰れしも聞かれたくない声がある。痛くもない鞭に「へっ」と間の抜けた声を出してしまったときの声、感じるほど大きくもないモノを挿入され「入ったの」と尋ねてしまったときの声、自己愛しかないSに「愛していると言え」と、強制されたときの声にもならない声。
  声を出したくないとき聞かれたくないときは、いくらでもある。
  そんなときにMが声を出さなくてもいいようにとSが思いやる気持ちで使用する道具、それが猿轡である。

 
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