【うなじ】
 舐めても味はない、しかし、反応はある。
 官能小説では、こうした性器から遠くにある部位を描くことがたいせつになってくる。性器だけを描いていると、子供向けのエッチ小説と言われてしまうからだ。

 

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【呻く】
 感じている人間の声を表現する方法は様々なものがある。しかし「呻き声」には感じているだけでなく、感じた自分を押し殺す恥じらいさえもなくなってしまった人間の悲哀があるのだ。
「泣く」と「すすり泣く」が違うように「叫ぶ」と「呻く」は違うものなのである。快感に声を上げるなら「叫ぶ」でいい。苦痛に声を上げるのも「叫ぶ」でいい。羞恥や苦痛を孕んで声を漏らすこと、それが「呻く」なのである。

 
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