鹿鳴館サロン
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緊縛図鑑

   01. 亀甲縛り
   02. 鞭縄・背晒し
   03. 背負い胡坐
   04. 鞭縄・胸晒し
   05. 狢縛り
   06. 姫泣かせ 
   07. 側面座位尻晒し
   08. 高腕真一文字
   09. 両手前方腕十字
   10. あやめくずし 
   11. 利き手逃がし
   12. 羽交い高手緊縛
   13. 両手後方首十字
   14. 床卍
   15. 胡坐縛り両手閂
   16. 拷問縄・片足胡坐立ち
   17. 拷問縄・絹しぼり
 18. 姫蔓

 

 


11.利き手逃がし


 緊縛は何も相手を逃がさずに置くためにだけある技ではない。緊縛された相手を道具として利用するためのもの、あるいは、その相手を観賞して楽しむためのものなど、さまざまな緊縛の技がある。この利き手逃がしは、相手を道具として利用するための典型的な縛り方なのだ。
  利き手だけをあえて自由にする。この利き手で何をさせるのか、この利き手に何を握らせるのか、そんな無粋なことは、もちろんどの緊縛指南書にも書かれてはいない。そうしたことをさせるのが無粋なのではない、そうしたことを書くことが無粋なのだ。ゆえに、ここにもそれについては触れないでおこう。

高腕一文字


 不思議な縛りでした。右手だけに縄がかけられず、そのくせ、他のところはいつも以上にきつい縛りだったのです。でも、右手が自由だということで、私はずいぶんと安心していました。怖いときには手で自分をかばうことができるし、水だって飲めてしまうんですから。
  ああ、でも、それは間違いでした。唯一動くということは奪われた他の部分の不自由をより際立たせてしまうということだったのです。そして、その自由な右手に恥ずかしいいろいろなことを要求されることになるのです。他の部位が動かないだけに、私の右手はまるで他人のもののように利用されてしまうことになるのでした。愚かでした。右手が自由なら苦しくないなんて考えたことは、まったく愚かな考えでした。


出典『鹿鳴館緊縛図鑑』鹿鳴館編集部 鹿鳴館出版局

12. 羽交い高手緊縛 へ

 


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