【路肩】
　 野外露出放尿撮影のステージ。この場所で女性がオシッコをする。たいていの場合はオシッコだけがここで撮影される。全裸で歩く、セックスをするというのは別の場所になる。
　 どうやら、このステージは、野外放尿シーンを撮影するための専用ステージらしい。
　 路肩はオシッコを撮るのに最適な場所なのかもしれない。

【鹿鳴館サロン】
　 十人もの人がサロンに詰めかけているにもかかわらず、彼らは私に「退屈だ」と苦情を言う。退屈という賛辞に私は満足する。　トイレの前には全裸の女が何十という数、鞭打たれて、ぐったりと横たわっている。トイレに行くたびに男も女も彼女の豊満で剥き出しの乳房をまたがなければならない。
　 テーブルの上には、汚れたバイブが並べられ、マトを失った鞭は虚しく空を切っている。フェラチオしているのは男たちだ。
　 そして、男によってフェラチオされ、アポリネールを朗読する男が、その朗読を中断し、キッチンからマンハッタンレクイエムというアイスを持って出た私に言うのだ。
「なんて退屈な場所なのだ」
　 その賛辞に拍手が起こり、トイレの前の女はようやく立ちあがる。股間から透明でない液が太股に伝わる。
　 これが鹿鳴館サロンなのだ。
　 お子様たちは、寝ていなさい。