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SM小説

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告白する女

 彼女はセミロングのコートを脱ぐと、ゆっくりとソファーに腰をおろした。コートを預かると、何とも言えないいい匂いがした。
  用意されたジンには口をつけずに、彼女は自分の過去を話しはじめた。

 高校一年のとき、私は中学から私立で女子しかいなかい学校だったから、男性には免疫がなかったのかもしれません。相手はあるスポーツのコーチでした。
  その日、もちろん私は処女を失うことを覚悟して彼の部屋に行きました。彼は大学生でマンションに一人暮らしでした。それだけでも私には憧れだったのです。あの頃は、一人暮らしが夢でしたから。
  ビデオの映画を観て、お茶を飲んで、そして、セックスするんだと思いました。ところが、その映画を観るとき、私は見つけてしまったのです。彼の持つエッチなビデオ。驚きはしましたが、その反面、興味もありました。そうしたビデオのあることは知っていましたが、何しろ観たことがなかったのですから。
  セックスのとき、女はどんな顔をするのか、腰はどの程度動かせばいいのか。声は出さないといけないのか。そんなことの全てに興味があったのです。
  ところが、彼はあわてていました。それは彼の持っていたビデオが普通のエッチビデオではなかったからです。
  しばらく、子供っぽいもみ合いがあって、結局、私が何を観てもショックを受けないし、彼を嫌いになったりしないと約束して、ビデオを観ることになりました。でも、今から思えば、私に観せるつもりで、わざとそこに置いてあったのかもしれません。
  ビデオの内容は、女の子が誘拐され、縛られ、バイブで犯され、お尻の穴も犯され、最後には男の人の精液とオシッコをかけられるというものでした。それはショックでした。そうした性のあることは知っていました。でも、それは、もっと明るいものだと思っていたのです。
  おかしいですよね。私は嬉々としてM女が鞭を受けるのがSMだと思っていたのです。
  観ていると切なくなりました。
  ところが、そんな私を彼は縛ろうとしたのです。まだ、処女ですよ。泣きながら抵抗しました。裸を見られること、触られてしまうかもしれないこと、もしかしたら喪失に激しい痛みがあるかもしれないこと、そんなことは覚悟していました。でも、その覚悟は、ものすごい少女趣味の夢の果てにあるものだったのです。
「ここまで秘密を知られたんだから、体験もせずに帰るのは卑怯だよ」
  彼はそれまでの優しさや無邪気さをかなぐり捨てた感じて私に迫りました。服を破かれるのではという勢いでした。一瞬、親の顔が浮かびました。まさか破かれた服で帰るというわけにはいかないと思ったのです。そう思って私は抵抗を止めました。
  もちろん、もともとが嫌いな人でもなかったわけですから、まだ、そのときには期待のようなものもあったのです。SMプレイとはいっても、軽いまね事かもしれないという思もありました。根拠のない淡い期待でした。軽く縛られても、その後では、普通に愛されるのかもしれないと思ったのです。そして、もしかしたら、そうしたことにこそ、大きな快感があるようにも想像していたのです。
  髪を撫でられたり、濃厚なキスをされたり、耳もとで囁かれたり、そんなものがあるのだと思ったのです。でも、そんなものは幻想でした。
  命令されて服を脱ぐのは惨めでした。それがはじめて男の人に見られる裸でした。それまでには家族にさえ、見られた記憶がなかったのです。だからこそ、私は優しく裸を見つめてもらえると思っていたんです。別に自分の裸に自信があったというわけではありません。それでも「綺麗だね」なんて言ってもらえるつもりだったのです。
  そうした性に対する憧れの全てが裏切られました。でも、私が裏切られたのはそれだけではありませんでした。
  昔、よくあったパイプのベッドに縛りつけられました。全裸です。
「本当に処女だったんだねえ。どうなの。処女なのに、こんな汚い穴まで見られるという気持ちは」
  お尻の穴でした。もちろん、セックスを覚悟して行ったのですから、シャワーは浴びてました。でも、お尻の穴にまで気を使う頭は高校生の私にはありませんでした。私はそのときには、ウンチはお尻の穴のところに溜っているんだと信じていました。ですから、それは恥ずかしかったですね。あんな汚いものを見られたと思っていたわけですからね。
「ここの穴もセックスに使えるって知っていたかな」
  驚きました。正直、セックスの話しが得意で、そうしたことに進んでいる女の子から、アナルセックスというものがあることは聞いていました。ただ、そんなものは特殊な人たちの話しで、自分には関係のない話しだと思っていたのです。
  彼は、私のヴァギナには興味がなかったようなんです。その部分は見ようともしませんでした。
  こう、両手でお尻の膨らみを左右にひろげられました。それがどんなふうに見えるのか、そんなことは想像できませんでした。お尻の穴の奥、たくさん溜っているウンチまで見られている、そんな気分でした。
  抵抗なんてできませんよ。だって、手首や足首に縄がかかっているんです。抵抗すればその痕が残って消えなくなると言われていたんです。縄の痕だからSMプレイをしたことは誰れの目にも分かるとも言われました。そんな話しを聞かされたら、暴れることなんができません。
  どんなに恥ずかしくても辛くても、それを親に知られるよりはいいと思ってガマンしました。
  お尻を平手で打たれました。痛いというよりジンジンと熱くなっていく感じでした。不快でした。気持ちよくなんかありません。ただ、もう何も抵抗できない、もう、されるがままにしているしかないんだと諦めると、それだけは心地いいんです。何もかもを諦める快感というのはあるかもしれません。
  それでも、お尻の穴に指が入れられるという体験は嫌なものでした。恥ずかしいし痛いし、その上、ウンチが漏れているようで、あんな不快な経験はありませんでした。でも、それだけでは終わりませんでした。その人はお尻に冷たいものを塗ると、いきなり指を二本も入れてきたんです。
「ギャー」って感じの声でした。可愛らしい自分なんて演じていられません。獣のようだって思われたっていい、とにかく助けて欲しい、そんな痛みでした。どう表現すればいいでしょう。たとえばお尻の穴をペンチで抓られたような、そんな痛みっていうのがピッタリの表現かもしれません。
  もう、ウンチが漏れるとか、お尻の穴のところが臭いかもしれないなんてことは、どうでもよかったですね。
  ところが彼は、指二本でも涙ボロボロと涙をこぼしている私に「これでチンコは入るから」って言うんです。
  はじめて勃起したモノを見せられました。大きいですよね。それまでに見た記憶では、男の人のアソコのモノは、もっと小さくて柔らかそうでした。でも、そのときに見たものは大きくて硬そうなんです。もちろん、それまでに私がしたどんなウンチより太いと思いました。
  恐怖で身体が動きません。その不気味なモノの先端がお尻の穴に当たってからは「お願いだから、ゆっくりして」って、それしか言えませんでした。お尻の穴が壊されるって思ったんです。痛くしないでなんて言う余裕はありませんでした。痛いのも恥ずかしいのもガマンするから、壊すのだけは止めてって、それだけでした。もうこのさい壊されなければいいって思ったんです。だって、まだ、高校生の処女には、そのぐらいのことしか考えられませんよね。
  もしかしたら、あのとき、一生分の涙をこぼしてしまったかもしれません。
  指のときには、ペンチでしたが、今度は焼けたペンチで抓られたような強烈な痛みがありました。
「痛い」
「痛い、許して」
「もう、許して、痛い」
  泣き声にむせて、正確にそう言えたかどうかさえ分かりません。よく覚えていません。その瞬間のことは、お尻の痛みだけを強烈に記憶しているだけなんです。
  彼は容赦ありませんでした。強引にモノを押し込むと、しばらく、じっとしていました。こんなこと言いたくありませんが、巨大なウンチをぶらさげたまま、出すことも、もどすこともできなくなったような感覚でした。本当に、こんな言い方はしたくないんですけど、でも、それが本当の感想なんです。
  しばらくすると、彼は自分のモノを前後に動かしました。ゆっくりと、まるで私の苦痛を楽しむように、ゆっくりと動かすんです。
  彼が動くのに合わせて、私の内蔵はねじれました。ゾワゾワとした不快がお尻の穴から全身を駆け巡りました。
  ゆっくしと動かしたまま、彼は私のおなかの中でイキました。アソコではなく、腸の奥に射精したんです。
  その瞬間、悔しいような惨めなような、そんな気持ちが起こりました。私にだってセックスには夢のようなものがあったわけですよね。そのすべてが裏切られたばかりでなく、お尻でセックスさせられたんです。何も知らない処女の高校生ですよ。

「ああ、もう、こんな時間ですね。私、今夜は帰りますね。もっと、いろいろな話しをしたかったんですけど」
  彼女はそう言うと、ソファーから腰を浮かした。私も彼女のコートをとるために席を立った。エプロンで見えないが勃起していた。
「執事も興奮した」
「ええ、聞きながら、何度オナニーしようかと思ったことか」
「そう、よかった。今度は執事好みのオシッコの話しにしましょうね。考えておく」
「あの、もしかしたら、今の話しは創作なんですか」
「ええ、執事もよくやってるでしょう」
  ニッコリと笑って彼女はコートを羽織った。やられたのだ。しかし、嘘だと分かってもなお私のモノは勃起したままだった。
  と、言う話しを誰れもいないサロンで創作した。


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