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【 事 例 】 |
(女性 三十ニ歳) |
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支配欲が強く嫉妬心が強い。それが私の特徴だと思います。子供の頃より特別に負けず嫌いで、なお、独占欲も強く、友達を従えていなければ気がすまないタイプでした。
女の子に対しても、常に支配的、指導的に振舞っていました。
そうした自分はサディストなのだと信じていました。実際、セックスも乱暴で自己本位でした。それが原因で女性に嫌われても、別に気にしませんでした。どちらかといえば女性には不自由していなかったからです。
そんな自分がサディストでないだけでなく、マゾヒストだったと知ったのは三十歳を越えてからでした。相手はマゾヒストの女性だったのですが、これが性的にはマゾヒズムであっても日常的には我が儘放題だったのです。彼女と出会う前の私なら、そんな女性とはすぐに別れたのですが、彼女は別だったのです。彼女はまるで私を犬でもかまうように撫でるのです。それがよかったのです。それがゆえに私は彼女の我が儘を許してしまっていたのです。
もっとも、さすがについて行けなくなり、その彼女とはそうながくは続かないまま別れることになりました。ただ、私は彼女が私にした犬のような扱いのことが忘れられなかったのです。試しにSMクラブに行きました。そこで私は彼女がしてくれた以上に心地良い扱いを受けたのです。
そうして私は愛玩動物となることに溺れて行ったのです。
今でも、私は日常的にはサディスティックですし、実際、私の周囲の人からはSだと言われたりしています。しかし、その本質には、子犬の自分がいるのです。最近は躾けという名の体罰にも興味があります。本格的なマゾヒストとなるのかもしれません。
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